焼入れ – 硬度を出す
焼きむらを防ぐために、まず包丁に焼き土を薄く塗ります。そして乾かしてから、約780度の炉に入れて包丁を焼きます。炉の温度はコークスの燃えている温度、そして包丁の色を見て、芯まで熱くなったかを判断します。そのため、鍛冶の仕事はほとんど電気のない暗い場所で行われています。
赤く焼けた包丁は、水にいれて急冷させます。急冷させることで、鋼が非常に硬くなります。この工程を焼き入れといいます。
鋼をオーステナイト組織の状態に加熱した後、水中または油中で急冷することによって、マルテンサイト組織の状態に変化させることで、包丁が非常に硬くなります。
しかし、硬くなった包丁は、このままでは非常に脆く、真二つ折れてしまったりしてしまいます。そこで、次に焼き戻しという工程が次にあります。