片刃の包丁の表は峰(ムネ)から刃にかけてシノギ(鎬)と呼ばれるところまで平らな部分が続き、 シノギ線から刃口にかけて鋭角に研ぎ込んであります。裏は全体が緩く内側へ弧を描くように研ぎおろされています。この窪みのことを樋{ひ}といいます。裏のほぼ全体、表は刃口の刃紋から先が鋼です。 裏の面が平面でなければ、表を砥いだときにまっすぐで鋭い刃がつきません。ですので、裏は裏押しといって、包丁の輪郭線にそって、平面に研いであります。
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